カブトムシは日本の昆虫飼育の代表といえるほどポピュラーな昆虫ですが、初めての方は、どうやって飼えばいいかわからないですよね。
みなさんの悩み・・・
・飼うためになにを準備したらいいの?
・種類がいっぱいあってどれを買えばいいかわからない。
・準備したものをどうやってセッティングすればいいの?
こんな悩みを解決します。
当記事では、初心者の方でも簡単にできる、カブトムシの成虫の飼い方を紹介します。
毎年カブトムシを飼育している私がいつもやっていることをまとめました。ここに記載した内容通りやっていただければ、全く分からない方でも簡単に飼うことができます。
なお、カブトムシの成虫の飼い方の紹介ですので、「産卵をさせてみたい」「幼虫を育ててみたい」と考えている方は、以下の記事をご覧ください。
ではさっそく、やっていきましょう。
飼うためには、準備が必要です。まずは、以下のものを準備しましょう。ホームセンターやペットショップ、100均など大体どこにも売っていますので、なにも心配いりません。
準備するもの
準備するものは以下の通りです。
まずは最低限準備しておきたいものです。
最低限準備しておく4つの道具
・飼育ケース(虫かご)
・カブトムシ用マット
・転倒防止材
・昆虫ゼリー
基本的には、上記の4つを準備しておけば問題ありませんが、できれば一緒に揃えておきたいものがあります。
できれば一緒に揃えたい道具
・えさ皿
・コバエ除けシート
準備すべき各道具について簡単に説明します。
✔最低限準備しておく4つの道具
飼育ケース(虫かご)
まず準備するのは、昆虫を飼育するためには必ず必要な飼育ケース。市販のお店では、ホームセンターやペットショップ、100均などで買えます。100均の虫かごは、フタが取れやすいことが多いので、できれば、ホームセンターやペットショップなどで購入すると良いでしょう。一番使いやすい大きさは、中型のケース(約30cm X 約19cm X 約20cm程度)です。たくさん飼育する場合は、大型ケースを選ぶと良いでしょう。ケースを洗う時のために、2つ以上購入しておくことをおすすめします。いろんな形の飼育ケースが売っていますが、形はどれでもOKです。自分の好みで良いですが、観察しやすいものを選ぶと良いでしょう。
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カブトムシ用マット
カブトムシや森や雑木林に生息しています。カブトムシが住んでいる自然の環境になるべく近い状態にしてあげるために、マットを使います。ホームセンターやペットショップなどでカブトムシ用のマットを準備しましょう。成虫を飼育する上では、どのマットでも問題ありませんので、カブトムシ用と記載されているマットを一つ購入しておくと良いでしょう。ほとんどの場合、5Lと10Lの2種類が置いてありますので、中型ケースであれば、5Lのものを購入すればOKです。
マットってなに?
「マット」とは、クワガタやカブトムシが好む朽ちた木を粉砕した木くずのことです。「マット」には、成虫飼育用のマットのほかに幼虫飼育用のマットもあります。成虫を飼育する場合は、成虫飼育用を選べば良いですが、産卵や幼虫飼育も考えている方は、「産卵用」「幼虫用」と記載のあるものを選んでおくと良いでしょう。成虫を飼育する上では、成虫用でも幼虫用でもどちらでも問題なく飼育できます。
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転倒防止材(木の枝など)
カブトムシ用のマットだけでは、カブトムシが転んだ時に、捉まることができず、仰向きのままもがき疲れて死んでしまいます。必ず転倒防止材をマットといっしょに購入をしておきましょう。できるだけ、カブトムシよりも重く、少し太めの木を飼育ケースの大きさにあわせて数本購入しておきましょう。
また、いっしょに落ち葉や細い木の枝も準備すると良いでしょう。これらをいっしょに入れることで、カブトムシが歩きやすくなりますし、見た目も良くなります。山や雑木林で天然の木を拾ってきても良いですが、水洗いした後、天日干しを行い、雑虫を取り除いてから使用しましょう。
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昆虫ゼリー
カブトムシは自然界では、木からにじみ出る樹液をえさとしています。しかし、飼育下では、樹液をあげることができませんので、代わりに開発されたのが、昆虫ゼリーです。えさがないとおなかがすいて死んでしまいますので、こちらも必ず購入しておきましょう。
昆虫ゼリーはいろんな種類がありますが、基本的にどの昆虫ゼリーでも問題ありません。カブトムシは大食いで、どのゼリーでも問題なく食べてくれます。管理人のおすすめは、100均の昆虫ゼリーです。カブトムシもちゃんと食べてくれますし、コスパが良いです。値段の高いゼリーは、成分が異なり、消臭効果があったり、少しでも長く生かすためにできていたりしますが、最初は100均で十分です。私も、100均のゼリーか、ホームセンターの一番安いゼリーをよく使っています。
また、ゼリーは通常の形と、少し平たいワイドタイプの2種類あります。カブトムシのオスは、通常の形のゼリーだと角が邪魔できれいに食べられませんので、出来ればワイドタイプのゼリーを買うとオスも綺麗に食べてくれるのでおすすめです。
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✔できれば一緒に揃えたい道具
エサ皿
エサ皿はなくても良いですが、マットの上にそのまま置いておくと、カブトムシがひっくり返して汚れてしまうことが多いです。ケースを清潔に保ち、汚れにくくなりますので、余裕があれば、一緒に購入することをおすすめします。転倒防止材とエサ皿が一緒になったものも売っていますのでそのようなものを購入するのも良いですね。転倒防止材と同様に、カブトムシが捉まることもできますので一石二鳥です!プラスチックでできているものや木でできているものがありますが、どちらでもOKです。
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コバエ除けシート
飼育ケースのフタにスリットが入っている場合、そのままではコバエが侵入し増殖してしまいますので、できればセットで購入しておくことをおすすめします。100均にもありますので、見つけたら買っておきましょう。売ってない場合は、新聞紙でも代替可能です。飼育ケースのフタの間にはさんでコバエを侵入しないようにしておきましょう。
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準備した道具のセッティング
準備ができたら、早速準備したものをセッティングしていきましょう。
準備したものを、画像のように入れます。
カブトムシ用マットを入れよう
カブトムシ用マットを、カブトムシが少し潜れるくらいの深さになるように入れます。だいたい飼育ケースの3分の1~半分程度あれば十分です。マットを入れた後は、軽く固めましょう。がちがちに固める必要はありません。そっと押す程度でOKです。基本的には、買ってきたマットをそのまま入れてしまって大丈夫ですが、乾燥している場合は、加水して水分を含ませましょう。霧吹きか空きペットボトルに水道水を入れて少しずつ加水します。マットを軽く握って、形が残るくらいでOKです。水分が滲み出るほど加水してしまった場合は、天日干しして少し水分を飛ばしてから入れましょう。
水道水でもいいの?
加水する時に水道水で大丈夫?と思う人がいるかもしれませんが、そこまで気にしなくても大丈夫です。私は今までずっと水道水を使っていますが、それが原因で死んでしまったことはありません。気になる方は、日光に当てカルキ抜きしておくと良いでしょう。
転倒防止材、エサ皿、ゼリーを入れよう
マットの上に、転倒防止材とエサ皿をおき、ゼリーをセットしましょう。ポイントは、カブトムシがもし転んでしまっても、必ず転倒防止材に足がひっかかり起き上がれるように配置することです。どこで転んでも起き上がれるように、隙間が空き過ぎないように配置することで、カブトムシが転んでもがき疲れて死んでしまうことはなくなります。
主役のカブトムシを入れよう
いよいよ、主役のカブトムシをいれます。初めて飼育する方は、一つの飼育ケースにオスとメスをそれぞれ1頭ずつの1ペアで管理されると良いでしょう。オスを何頭も入れると、ケンカして死んでしまうことがありますので、たくさんいる場合はできるだけ数を少なくし、ケースを分けて飼育しましょう。多頭飼育したい場合は、衣装ケースや水槽などの大きなケースを使うことでケンカが起きにくいようにすることをおすすめします。
最後にコバエ除けシートをセットして完成
最後に、コバエ除けシートを飼育ケースより少し大きい程度に切って、フタと飼育ケースの間にはさんで完成です。コバエ侵入防止の飼育ケースの場合は、無くても問題ありません。この時、フタがちゃんとしまっていることを確認してください。カブトムシは夜になると活発に動き飛び回りますので、フタがゆるんでいると、フタを空けて脱走してしまいます。カブトムシはとても力が強く、体重の100倍の重さのものを引く力があるそうなので、フタを簡単にあけてしまいます。よく確認しておきましょう。
最後に
いかがだったでしょうか?いまではホームセンターやペットショップで飼育用品がすぐに揃えられますし、セッティングも簡単です。日本の昆虫界トップクラスのかっこよさを誇るカブトムシ、これから飼ってみようと考えている方は、ぜひ上記の手順でやってみてください。
また、完成した飼育ケースは、玄関や日陰など涼しい場所で保管しましょう。夏の暑い時期に活発に活動する虫ですが、夜の活動がメインで、昼間は土の中にもぐったり葉っぱに隠れていることがほとんどです。その為、極端に暑い場所では死んでしまいます。
簡単に飼うことができるがゆえに、すぐ飽きてしまうことも多く、手入れをせずに死なせてしまうなんてこともあります。皆さんは、ちゃんと最後まで責任をもって飼ってくださいね。